朝起きたときに腰が痛いと感じたことはありませんか?中には、起き上がることもできないほどひどい腰痛に悩まされている人もいるかもしれません。実は私も、出産後から朝起きたときの腰痛に悩まされていた一人でした。
今では日本人の4人に1人が腰痛に悩まされ、そのうち85%の人が骨や脊髄神経に大きな問題はない原因不明の腰痛と言われています。中でも朝起きたときに腰が痛いという人は、寝ているときの姿勢が大きく関係しているのです。
そこで今回は腰痛と寝返りについて、さらに寝返りを増やすための体操も合わせてご紹介いたします。ぜひ参考にしてみてください。
腰痛の人は寝相が良い
朝起きたときに腰痛がでるという人の8割は、寝ているときの『寝返り』に原因があると言われています。では寝相が良く寝返りが少ないとなぜ腰痛になるのでしょうか。
■寝相が悪いと腰痛になりやすい理由
- 仰向けに寝ることで背中側が圧迫される
- 腰回りの血流低下、酸欠状態が続く
- 背骨の靱帯も圧迫されて痛くなる
- 寝相が良いので圧迫が何時間も続く
寝具を見直してみよう
日頃寝ているときに腰が痛いという人は、まず自分が寝ている寝具が身体に合っているのかどうか確認してみてください。
寝具が柔らかすぎていないか
柔らかい敷布団はフカフカで良く寝られそうですが、実は腰にはあまりよくありません。布団が柔らかいと腰の部分が沈み込み、体重が腰に集中してしまい腰痛を発症させてしまいます。
さらに柔らかい寝具では沈み込んでしまうため、身体を動かすことが難しくなってしまい寝返りが打ちにくくなるのです。布団だけでなく、ベッドのマットレスも柔らかいものと選ぶと腰に負担がかかるので注意してください。一度寝てみて、腰の部分が沈み込まない布団が理想です。
布団が固すぎていないか
柔らかい布団が腰に悪いのならば、固い布団であれば良いのでは?と思うかもしれません。しかし、固すぎる布団も腰痛の原因になることをご存知ですか。
柔らかい布団と比べると固い布団はしっかりと身体を支えてはくれるものの、固すぎる布団は身体をしっかりと支えすぎてしまい、腰に負担がかかります。
本来なら背中から腰にかけてはS字カーブを描いている身体が、固い布団で寝ることで直線に近い状態になります。その上に固い面からの反発力を受け、腰への負担が大きくなり腰痛が悪化するのです。
枕の高さは合っているか
腰痛の緩和には敷布団はもちろんのこと、枕選びも重要となります。大きい枕は寝ていても気持ちが良いですよね。しかし大きすぎるものは、枕が邪魔をして寝返りが打ちにくくなります。
さらに高すぎる枕に仰向けで寝ると、背骨が猫背の状態となり腰に負担がかかり、反対に低い枕は横向きになったときに肩に負担がかかります。枕の高さは人それぞれ異なるため、自分の体に合った枕の高さを確認してみてください。高さの測り方は次の通りです。
まずはタオルを数枚用意して高さを作ります。次に顔全体が写る鏡を持って、タオルに頭を乗せ横向きで寝てください。鏡で確認しながら顔の中心線と、胸の中心線が一直線になるようにタオルを調節します。平行になった高さがあなたの枕の高さです。
腰痛改善ストレッチをやってみよう
寝返りは寝具だけが原因ではありません。体の固い人も注意が必要です。私たちは寝ている間に20から30回の寝返りを打ちますが、筋肉が固い人は寝返りの回数がとても少ないことが分かっています。
寝返りは全身の筋肉の柔らかさが重要となり、体が硬いとひねり運動ができないため、寝返りの回数が減り腰痛の原因になるのです。そこで2016年11月2日にNHKの番組『ガッテン』で放送された、『解禁!腰痛患者の8割が改善する最新メソッド』で紹介された最強ストレッチが話題となっています。
1.腰をねじるストレッチ
1.仰向けから膝を立て、逆脚の方へひねる。
2.ひねった足と同じ側の手を挙げる。
3.膝と肩が床から離れないようにする。
この状態で全身の力を抜き6回深呼吸。これを左右1回ずつ×3セットが目安です。
2.ひじ立て・ひざ立てストレッチ
1.うつ伏せになる。
2.ひじを立て顔を上げる。
3.ひざを立てる。
4.深呼吸で腰が沈み込むのを感じる。
この状態で全身の力を抜き6回深呼吸し、うつ伏せに戻ります。3セットが目安です
ひじ立てとひざ立ての両方は大変という場合は、ひじ立てだけをおこなってもかまいません。
3.ひざ抱えストレッチ
1.仰向けから両膝を腕で抱え込む。
目標はひざが胸につくことです。このとき背中は起こさず床に付いた状態にしておきます。その状態で両手以外の全身の力を抜き6回深呼吸してください。
終わったらひざを立てたまま、あお向けに戻ります。3セットが目安です。
4. タオルで脚上げストレッチ
1.タオルを片足のつま先に引っかける。
2.ひざを伸ばしたまま、手の力でゆっくりと脚を持ち上げる。
3.この状態で全身の力を抜き6回深呼吸。
終わったら足を下ろす。 これを左右1回ずつ×3セットが目安です。ひざを伸ばすのが難しいときは、バスタオルを使用してください。また、反対側の脚のひざを立てて行ってもOKです。
ストレッチを行う際はフローリングなどの硬い床は避け、じゅうたんや布団の上など体を痛めない場所でおこないましょう。効果UPのカギは入浴後や就寝前などにやることです。まずは1カ月を目標に続けてみてください。
まとめ
起きたときに腰が痛いという人は、まずは寝ている寝具が自分の身体に合っているかどうかを確認してみてください。低反発や柔らかすぎる敷布団は沈みすぎてしまい、腰への負担も大きくなります。反対に固すぎる布団も腰や身体には良くありません。
理想的な布団は、立っているときの姿勢を維持できる固さの布団です。自分の身体に合った布団と選ぶことで寝返りもスムーズに打つことができます。
【参考】雲のやすらぎプレミアムの口コミ
※ こちら(↑)私が愛用中の敷布団「雲の安らぎ」の使用感についてレビューしています。腰痛持ちの方におすすめの寝具です。
とはえい、中には布団ではなく体が硬くて寝返りが打てないという人もいるはずです。そんなときはぜひ紹介したストレッチをして、固くなった身体の筋肉をほぐしてみてください。寝返りの回数が増えるときっと腰痛も楽になるはずです。